ねじ締結部品では、締結トルク範囲で発生する軸力が、そのねじの降伏軸力カーブ内に入っているか確認する必要があります。
ねじの降伏には注意
発生軸力が降伏軸力より下回っている場合、締結時にねじが降伏して折れる可能性があります。
そういうわけで、ねじ設計では、ねじの降伏軸力(降伏応力)が重要になります。
硬さで降伏応力を予測する
ねじの降伏応力を取得するには引張試験をする必要がありますが、引張試験が実施できないという場合があります。
理由としては、
- 引張試験に時間がかかる
- ねじ形状が複雑で引張試験を実施できない
そのような場合、降伏応力の代わりに、硬さで代用することがあります。
ビッカース硬さと降伏応力の関係を取得した実験からそれらの関係グラフを提示している論文がいくつかあります。
ビッカース硬さをおおよそ0.3倍すると降伏応力になる
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsms/56/5/56_5_445/_pdf
https://www.scirp.org/pdf/JSEMAT_2013100817060703.pdf
換算式の注意点
ビッカース硬さHVの単位はkgfなので、MPaに変換してから換算式に代入する必要があります。
ボルト締結に関係する式はこの記事では割愛します。
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